エクセルのオートフィルターの設定方法と基本的な使い方

エクセルのオートフィルターの設定の仕方と使い方を教えてください。
必要なデータだけを抽出したいのですが、フィルターの設定方法と使い方がよくわかりません。

エクセルのオートフィルターを使うと、必要なデータを簡単に抽出できるようになるから、しっかり覚えておこう!
エクセルのオートフィルターは、必要なデータを抽出したいときに使用する機能です。
データの整理や分析を行う場合に役立つので、設定方法と使い方を覚えておきましょう。
- 表の見出しの範囲内にある任意のセルをクリック
- 「データ」タブをクリックする
- 「フィルター」のアイコンを押す
エクセルに設定したオートフィルターは、設定方法だけではなく効率よくデータを抽出するための使い方を知っておくことが大切です。
本記事では、オートフィルターの設定方法と基本的な使い方を解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
オートフィルター以外にもエクセルのフィルターに関する関連記事がありますので、こちらも参考にしてみてください。
エクセルのオートフィルターとは?フィルターと並べ替え(ソート)との違いを理解しておこう
エクセルにオートフィルターを設定すると、フィルターに関する機能と並べ替え(ソート)に関する機能の2種類のメニューが表示されます。
オートフィルターの設定方法の説明をする前に、フィルターと並べ替えの違いを解説します。

フィルターと並び替えは、違う機能なんですか?
フィルターと並び替えはどちらもデータを見やすくできる機能なんだけど、この2つはまったく違う機能なんだ。
これは、「ブロック名」、「支店名」、「氏名」、「性別」、「入社日」、「勤務年数」を入力した社員名簿です。
このデータを使って、「東京支店」の社員だけにフィルターをかけてみましょう。
支店の列を使って「東京」でフィルターをかけると、東京支店の社員以外のデータがすべて非表示になりました。
フィルターは条件に合うデータのみを抽出する機能です。
そのため、条件に当てはまっていないデータはすべて非表示になります。
今度は、入社日の列を使って、入社日の早い順にデータを並べ替えてみます。
これは、入社日のフィルターボタンを使って、入社日が早い人から順番に並び替えたあとのデータです。
特定の条件で並び替えを選択すると、すべてのデータが表示されている状態でデータの順番が入れ替わります。
フィルターは条件に合うデータを抽出する機能ですが、並べ替えは、特定の条件に合わせてデータの順番を変える機能です。
「並び替え」は、「ソート」と呼ばれることもあるよ。
オートフィルターを設定すると、「並び替え」の機能と「フィルター」機能の両方のメニューが表示されるので、間違えないように注意しましょう。
エクセルのオートフィルターを設定する手順
エクセルのデータにオートフィルターを設定してみましょう。
見出しの範囲内にある任意のセルをクリックします。
- 「データ」タブをクリック
- 「フィルター」を選択
各列の見出しにフィルターボタンが表示されました。
フィルターボタンの▼をクリックすると、このような画面が表示されます。
青枠の部分は並び替えの機能です。
オートフィルターでフィルターをかけたい場合は、赤枠のフィルターのメニューを使って操作を行います。
オートフィルターの主な機能と基本的な使い方
オートフィルターの主な機能には、以下のようなものがあります。
- セルの色でフィルターをかける
- 入力したデータの項目でフィルターをかける
- 複数の列に対して同時にフィルターを設定する
- オートフィルターを解除する
それぞれの機能と使い方を詳しく解説していきます。
セルの色でフィルターをかける
特定の基準でセルを色分けしているデータの場合は、セルの色でフィルターをかけることができます。
これは、ブロック名を基準に色分けをしたデータです。
このデータを使って、水色のセルにフィルターをかけてみましょう。
- ブロック名の列のフィルターボタンを押す
- 「色フィルタ」の上にマウスポインタをのせて「〉」の位置までマウスをスライドする
- フィルターをかけたい色を選択
セルの色でフィルターがかけられ、水色で塗りつぶしをした「関西ブロック」のデータのみを表示することができました。
セルが特定の条件で色分けされているときは、色フィルターを使ってみてください。
入力したデータの項目でフィルターをかける
セルに入力した文字を使って、フィルターをかけることもできます。
先ほどのデータの「支店」の列に入力されている文字を使って、「千葉」の社員のデータを抽出してみましょう。
支店の列のフィルターボタンを押します。
「すべて選択」の前にあるチェックボックスをクリックして、表示されているすべてのチェックを外してください。
- 「千葉」のチェックボックスをクリックしてチェックを入れる
- 「OK」をクリック
「千葉支店」の社員だけを抽出することができました。
複数の列に対して同時にフィルターを設定する
列に設置されたフィルターはそれぞれ独立しているため、複数の列に対して同時にフィルターをかけることができます。
「支店」と「性別」のフィルターボタンを使って、「千葉支店」の「女性社員」のデータを抽出してみましょう。
- 「支店」の見出しのフィルターボタンを押す
- 「すべて選択」のチェックボックスをクリックして、表示されているチェックマークをすべて解除する
- 「千葉」にチェックを入れる
- 「OK」をクリック
千葉支店の社員だけ抽出することができました。
- 「性別」の列のフィルターボタンを押す
- 「すべて選択」のチェックボックスをクリックして、表示されているチェックマークを解除する
- 「女」にチェックを入れる
- 「OK」を選択
千葉支店の女性社員のデータだけを抽出することができました。
オートフィルターを解除する
非表示になったデータは、オートフィルターを解除すると再表示できます。
複数の列にフィルターがかけられている場合は、赤枠の形状になっている列のフィルターをすべて解除する必要があります。
フィルターがかかっている「フィルターボタン」をクリックします。
「"見出し名"からフィルターをクリア」をクリックすると、フィルターを解除することができます。
ダブルクォーテーションで囲まれている部分は、フィルターがかかっている「見出し名」が表示されるよ。
エクセルに挿入したオートフィルターを削除する方法

フィルターのクリアではなくて、挿入したオートフィルターを削除したい場合はどうすればいいですか?
フィルターをOFFにすると削除できるよ。
フィルターボタンをOFFの状態に戻すと、オートフィルターを削除できます。
- 「データ」タブをクリック
- 「フィルター」を押す
フィルターボタンの表示が消え、オートフィルターを削除することができました。
エクセルのフィルターのボタンが押せないときはシートが保護されていないかを確認する
オートフィルターを設定しようとしたんですけど、フィルターのボタンがグレーになっていて押せません。どうしたらいいですか?
フィルターがグレーになっているときは、「シートの保護」が設定されていないか確認してみよう。
会社などで複数の人で同じデータを共有している場合、埋め込まれている関数や計算式を誤って削除できないように「シートの保護」の設定がされていることがあります。
「シートの保護」が設定されていた場合、上記の画像のようにフィルターのアイコンがグレーになっているため押すことができません。
フィルターのアイコンがグレーになっていたときは、「校閲」タブをクリックしてみましょう。
「シートの保護」と表示されているアイコンが、「シート保護の解除」に変わっている場合は「シートの保護」が設定されています。
「シート保護の解除」をクリックしてから、もう一度フィルターを設定してみてください。
エクセルのオートフィルターに関するQ&A
- エクセルのオートフィルターのつけ方を教えてください。
-
表の見出し部分をクリックしたあとに、「データ」タブの中にある「フィルター」のアイコンを押すと、オートフィルターを設定することができます。
詳しい手順は、エクセルのオートフィルターを設定する手順で解説しています。
- エクセルのフィルターがクリックできないのですが、どうしたらいいですか?
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エクセルのフィルターがクリックできないときは、使用しているエクセルのシートが「シートの保護」の設定がされている可能性があります。「校閲」タブを押して「シート保護の解除」と表示されている部分があった場合は、シートが保護されています。
「シート保護の解除」をクリックして、シートの保護を解除してからフィルターを押してみてください。
詳しくは、フィルターのボタンが押せないときはシートが保護されていないかを確認するで解説していますので、参考にしてみてください。
- エクセルで1つのシートに複数のフィルターを設定したいのですが、別の表にフィルターを挿入すると前の表のフィルターが消えてしまいます。どうしたらいいですか?
-
同じシート内に複数の表があった場合、「データ」タブの「フィルター」のアイコンを使ってフィルターボタンを挿入すると、どちらかにフィルターを設置するともう片方の表のフィルターボタンが消えてしまいます。
同じシート内にある複数の表にフィルターを設置したい場合は、「データ」タブではなく、「挿入」タブにある「テーブル」を使い、表をテーブルに変換してフィルターボタンを挿入してみてください。
オートフィルターを使うと必要なデータを素早く抽出できる!
オートフィルターを使うと、必要なデータだけを表示させることができます。
フィルターボタンの▼をクリックして条件を選択するだけなので、初心者でも簡単に使用できます。
セルの色やセルに入力した文字でフィルターをかけたいときは、オートフィルターをうまく活用してみてください。
最後に、オートフィルターを設定する手順をおさらいしておきましょう。
- 表の見出しの範囲内にある任意のセルをクリックする
- 「データ」タブをクリック
- 「フィルター」のアイコンを押す
フィルター機能は、必要なデータを抽出するだけではなく、データを見やすく編集したいときなどにも役立ちます。
「フィルター」のアイコンを押すだけなので、ぜひ使ってみてください。
「オートフィルター」以外にも、エクセルのフィルターに関する関連記事がありますので、こちらの記事もぜひご覧ください。