エクセルのマクロ実行ボタンの作り方3パターンを徹底解説!
紬ちゃんエクセルのマクロボタンってどうやって作るの?図形でも作れる?
ライクさん図形でもOKだよ!
作り方が3パターンあるから状況に応じて使い分けよう!
エクセルでマクロファイルを作る際、あらかじめマクロを実行するボタンを設定しておくと操作がスムーズです。
この記事ではマクロを実行するボタンの作り方を3パターンご紹介します。
- 基本の作り方であるフォームコントロール
- 印刷にも対応できる図形やテキストボックス
- UI・視認性を優先したアイコン
フォームコントロールとそれ以外ではボタンの作り方が若干異なりますが、どちらもマウスの操作のみで行えます。
印刷やPDFにする際にボタンを表示・非表示にする方法や、ボタンに割り当てるマクロを変更する方法も解説していますので併せてご参照ください。
なお、エクセルマクロの有効化の設定など、マクロの基本について以下の記事にまとめました。
こちらの記事もおすすめなので、ぜひご覧ください。
エクセルのマクロ実行ボタンはVBAと紐付けることで動く
エクセルのマクロを実行するボタンの基本は、ボタンとVBA・Visual Basic for Applicationsを紐付けることです。
マクロを実行する際、いちいち「開発」タブからマクロを選んで実行するのは面倒です。
そこで、エクセルVBAで作成したマクロをボタンに登録して実行する「マクロ実行ボタン」をお勧めします。
ボタンをあらかじめ作成しておき、そのボタンにVBA・Visual Basic for Applicationsで書かれたマクロを割り当てることで、クリックするだけで自動的にマクロが実行されます。

基本的に、ボタン1つにつき1つのマクロを割り当てることができます。
ライクさんボタン1つで複数のマクロをまとめて実行することもできるよ!
VBA側で複数のマクロを順番に呼び出すように記述するんだ!
マクロ実行ボタンは、VBAで作成したマクロを登録することではじめて動作します。
次の章では、マクロボタンの作り方とマクロを割り当てる方法について、一緒に見ていきましょう!
マクロボタンを追加する3つの方法を図解
エクセルのマクロを事前に作成した上で、マクロボタンを追加しましょう。
マクロを実行するボタンを追加する方法は大きく分けて3つあります。
- フォームコントロールのボタン
- 図形やテキストボックスをボタン化する
- アイコンをマクロボタンにする
フォームコントロールのボタンが基本ですが、それ以外のボタンの追加方法も覚えておくことで応用が利きます。
それぞれのメリットは次のとおりです。
| 種類 | メリット | 使用するケース |
|---|---|---|
| フォームコントロール | 簡単に作れる | 通常の業務シート |
| 図形やテキストボックス | デザインが自由 | 簡単にマニュアル作成したい |
| アイコン | 直感的な操作ができる | 複数人で使用・UIを優先 |
以前は「ActiveXコントロール」でボタンを作れましたが、Windowsのアップデートに伴いセキュリティが強化されたため、現在は使用できません。
どの方法でボタンを追加しても、VBAに影響はありません。
個人使用の場合は、ご自身のやりやすい方法でマクロボタンを作成しましょう。

作例では、マクロを実行するボタンを3つ作ります。
エクセルの開発タブを表示させてから作業を始めてください。
フォームコントロールのボタンにマクロを登録
フォームコントロールを使ってマクロボタンを追加する方法を解説します。

- 「開発」タブをクリック
- 「コントロールの挿入」を押す

左上の「ボタン」をクリックします。

マウスポインタが「+」に変わりますので、好きな位置でドラッグしてボタンを作ります。

- ボタンに登録するマクロを選択
- 「OK」ボタンを押す

これでマクロが登録されたボタンができました。
初期設定では「ボタン」+数字というテキストが表示されていますので、分かりやすい名前をつけましょう。

ボタンを実際に押して、登録されているマクロに誤りがないか確認しましょう。
図形やテキストボックスをボタン化する手順
続いて、図形やテキストボックスをボタン化してみましょう。
作例では図形をボタン化する方法を紹介しますが、テキストボックスでも同じ手順です。

- 「挿入」タブを押す
- 「図形」をクリック

目的に合わせた図形を選択します。作例では「吹き出し:下矢印」を選びました。

マウスをドラッグし、好きな位置に図形を作成しましょう。
図形をダブルクリックするとテキストが入力できますので、ボタン名を入力します。

- 「図形の書式」をクリック
- 「図形の効果」を押す
- 「標準スタイル」など好きなスタイルを選択
- 好きな設定を選ぶ
ライクさん作例では「標準スタイル2」を選んだよ!

- ボタンにする図形を右クリック
- 「マクロの登録」を押す

- 図形に紐付けたいマクロをクリック
- 「OK」ボタンを押す

これで図形とマクロを紐付けることができました。
図形をクリックして、実際にマクロが動くことを確認しましょう。
アイコンをマクロボタンにする方法
アイコンをマクロボタン化する手順は、図形をボタン化する方法と同じです。
アイコンは視覚的に分かりやすいため、繰り返しの単純作業を複数人で行う場合などに有効です。

- 「挿入」タブをクリック
- 「アイコン」を選択

- 「アイコン」をクリック
- 目的に近いアイコンを選択
- 「挿入」を押す
ライクさん作例では「パレット」を選んだよ!

- 「グラフィックス形式」タブをクリック
- 塗りつぶしや効果を変更する
ライクさん作例では赤色に塗りつぶした上で、グラフィックス効果は「標準スタイル2」を選んだよ!

- アイコンを右クリック
- 「マクロの登録」を押す

- アイコンに紐付けたいマクロを選択
- 「OK」ボタンをクリック

これでアイコンベースのマクロボタンができました。
アイコンをクリックして、割り当てたマクロに誤りがないことを確認しましょう。
アイコンにマクロを割り当てる場合、フォームコントロールや図形のボタンとは異なり、アイコン自体にテキストを追加することはできません。
そのため、アイコン単体で使用するよりは、同じような作業を集約して表示する際に活用するのが有効です。

マクロボタンに割り当てられたVBAを変更する方法
すでにボタンに割り当てられたVBAを変更するには、「マクロの登録」から設定します。
別のマクロを選び直すだけですので、簡単に変えられます。
フォームコントロールのボタンを変更する方法をご紹介しますが、図形やアイコンで作られたボタンも同じ手順です。

- VBAの割り当てを変えたいボタンを右クリック
- 「マクロの登録」をクリック

- 現在、割り当てられているマクロを確認
- 新しく割り当てるマクロを選択
- 「OK」ボタンを押す

- ボタンを右クリック
- 「テキストの編集」を押して修正
ライクさん図形ベースのボタンの場合も、同じ手順でボタン名を変更するよ!
エクセルのマクロボタンは印刷される?非表示にする方法
マニュアルとして活用する場合などに、エクセルのマクロボタンが表示されている画面を紙に印刷したり、PDFに保存することがあります。
そのときにエクセルのボタンが表示されないことがあります。

この3種類のボタンを印刷プレビューで確認してみましょう。
ライクさんCtrl+Pで印刷プレビューを開こう!

フォームコントロールのボタンが表示されていないことが確認できます。
初期設定は次の通りですが、設定により印刷時に表示したり非表示にすることができます。
| 種類 | 初期設定 |
|---|---|
| フォームコントロール | 印刷されない・非表示 |
| 図形やテキストボックス | 印刷される・表示 |
| アイコン | 印刷される・表示 |
それでは、ボタンの表示・非表示を切り替える手順を解説します。
作例ではフォームコントロールのボタンを非表示から表示に変更しましたが、図形やアイコンでも操作方法は同じです。

- 設定を変更したいボタンを右クリック
- 「コントロールの書式設定」を選択

- 「プロパティ」タブを押す
- 「オブジェクトを印刷する」にチェックを入れる
- 「OK」ボタンを押す

これで、非表示だったボタンが表示されるようになりました。
ライクさん「オブジェクトを印刷する」のチェックを外すと非表示になるよ!
フォームコントロールのボタンが複数ある場合は、Ctrlを押しながら複数選択をすることで一度に設定変更ができます。

エクセルのマクロの実行ボタンに関するQ&A
- エクセルのマクロボタンが編集できません。どうすればいいですか?
-
以前に作られたマクロファイルの場合、ボタンの種類がフォームコントロールではなくActiveXボタンの可能性があります。
Windowsのアップデートに伴い、セキュリティ上の問題からActiveXボタンは使用できなくなりました。
そのため、フォームコントロールで新たに作り直す必要があります。
- マクロボタンをクリックしても実行できないのはなぜですか?
-
マクロボタンをクリックしてもマクロが実行されない場合、マクロのセキュリティ設定が影響している可能性があります。
エクセルマクロの有効化の設定を確認してください。
なおActiveXボタンの場合も実行できないので、フォームコントロールのボタンに作り直しましょう。
- マクロを変更したら、ボタンの設定もやり直す必要がありますか?
-
マクロ名を変更していない限りボタンの再設定は不要です。
ただし、マクロ名を変更した場合は、ボタンの割り当てを再指定する必要があります。
再指定する方法はこの記事内のマクロボタンに割り当てられたVBAを変更する方法をご覧ください。
マクロボタンでエクセル作業を効率化しよう!
エクセルのマクロを実行するボタンの作り方を3パターンに分けて解説しました。
ボタンの基本の作り方はいずれのパターンでも難しくありませんが、初期設定で印刷に表示されるものとされないものがありますので注意してください。
それでは3パターンのボタンをおさらいしましょう。
- 基本の作り方であるフォームコントロール
- 印刷にも対応できる図形やテキストボックス
- UI・視認性を優先したアイコン
見た目はもちろんですが、マニュアル作成など印刷時のことも想定してボタンを作ってみてください。
ボタンや他の機能も活用しながら、より分かりやすく、効率の良いマクロファイルを作成しましょう!
マクロを作成する上での基礎について、以下の記事にまとめました。
マクロ作成の基本を学んでスキルアップしたい方は、ぜひご覧ください。