
フリーソフトを使わずにPDFの表をエクセルに変換する方法を教えてください。

フリーソフトは、セキュリティ面で不安を感じる人も多いよね。PDFの表をエクセルやワードを使って変換する方法や、有料のソフトの機能・料金について紹介するね。
PDFの表を活用したいけれど、フリーソフトには不安があるという方は多いのではないでしょうか。
PDFの表は、フリーソフトを使わなくてもエクセルに変換することが可能です。
- 有料版のAdobe Acrobatを使用する
- エクセルのPower Queryエディターで取り込む
- ワードで取り込んだ表をエクセルに貼り付ける
有料版のAdobe Acrobatは費用はかかりますが、安全にPDFをエクセルに変換できるだけではなく、PDFファイルを直接編集できる機能が備わっているので効率的です。
有料のソフトの導入は難しい、またはできれば無料で変換したい場合は、エクセルのPower Queryエディタを使って開くか、またはワードでPDFファイルを開き、コピー&貼り付けでPDFの表がエクセルで編集できるようになります。
それぞれの手順を解説しますので、自分に合った方法を試してみてください。
表以外のデータを変換する方法やPDFの変換がうまくできないときの対処方法など、PDFをエクセルに変換する方法についてくわしく解説しているこちらの記事もおすすめです。
フリーソフトを使わずにPDF内にある表をエクセルに変換する3つの方法
PDF内の文字を直接コピーしてエクセルに貼り付けることはできますが、1つのセルにすべてのデータが挿入されてしまい、また罫線も削除された状態で貼り付けされてしまいます。
メモ帳などのテキストエディタに一度貼り付け、レイアウトを整えることもできますが、PDFのデータの内容によってはきれいに変換できないことがあります。
PDFの表をエクセルで簡単に使用したい場合は、下記のようなPDFが変換できるツールを使う方法がおすすめです。
今回はフリーソフトを使わずに、PDF内にある表をエクセルに変換する方法を3つ紹介します。
- 有料版のAdobe Acrobatを使用する
- エクセルのPower Queryエディターで取り込む
- ワードで取り込んだ表をエクセルに貼り付ける
有料のソフトを使わなくてもエクセルのPower Queryを使えば、PDFの表を直接エクセルに取り込むことができます。
ただし、この方法はエクセル2016以降またはoffice365のエクセルを使用している人しか使うことができません。
また、ワードを使った方法はエクセルのバージョンに関係なく使用することができますが、レイアウトが崩れてしまうことや、画像で取り込まれてしまうことがあります。
今回紹介する方法でうまく変換できない場合は、別の方法を試してみるか有料のPDF編集ソフトの導入を検討してみてください。
有料版のAdobe Acrobatを使用する
有料版のAdobe Acrobatを契約すると、Acrobat Readerと同じ画面からPDFの表をエクセルに変換することができます。
パソコンに「Adobe Acrobat Reader」がインストールされていない場合は、こちらのページにアクセスしてダウンロードを行い、あらかじめパソコンにインストールしてから有料版のAdobe Acrobatを契約するとスムーズに操作できます。
Acrobat ReaderでPDFファイルを開きます。
「ログイン」の文字をクリックして、登録したAdobe Acrobatのアカウントでログインしてください。
「変換」のタブをクリックしましょう。
- 「Microsoft Excel」の前の〇をクリック
- 認識されたテキスト言語が「日本語」以外になっていた場合は「日本語」に変更
- 「変換」をクリック
「名前を付けて保存」のダイアログボックスが表示されたら、任意の場所に保存してください。
STEP4で保存したエクセルファイルを開くと、PDFの表をエクセルで使用できるようになります。
実際のソフトを使ってから有料版を導入するか検討したい場合は、7日間無料で使用できる体験版のAdobe Acrobatを利用してみてください。
エクセルのPower Queryエディターで取り込む
2016以降のエクセルまたはoffice365のエクセルを使用している場合は、「データの取得」の中にある「PDFから」でファイルを選択し、「Power Queryエディター」を表示するとPDFファイルの表を直接エクセルに変換することができます。
- 「データ」タブをクリック
- 「データの取得」を選択する
- 「ファイルから」をクリックする
- 「PDFから」を選択
- PDFファイルの保存先を開く
- 挿入するPDFファイルを選択
- 「インポート」をクリックする
- 「Table001」を選択
- 「読み込み」をクリックする
PDFの表がテーブルに変換され、エクセルに挿入することができました。
エクセルのPower Queryエディターを使って取り込む方法は、エクセルのみで操作が可能です。
他のツールを使わずにPDFの表をエクセルに変換したいときは、こちらの方法を試してみてください。
ワードで取り込んだ表をエクセルに貼り付ける
エクセルでは「開く」のメニューからPDFを表示することはできませんが、ワードでは「開く」からPDFファイルを直接開くことが可能です。
ワードを起動したあとに「開く」を選択するか、または白紙の文書を表示したあとにファイルタブから「開く」をクリックして、保存されているPDFファイルを選択してください。
ワードで開いたPDFファイルの表をコピーしてエクセルに貼り付けすれば、エクセルで表の編集が可能になります。
ただし、この方法の場合、データではなく画像としてエクセルに貼り付けされてしまうことがあるので注意してください。
画像になってしまったときやレイアウトが大幅に崩れてしまったときは、他の方法を試してみてね。
ワードで取り込んでも大きくレイアウトが崩れないときはこちらの方法が便利です。
PDFの表を安全にエクセルに変換できるAdobe Acrobatの有料版の種類と買い切りタイプのソフトとの違い
Adobe Acrobatのアカウントを作成すると、ログインから30日ごとに2回まで利用できるAdobeオンラインツールがありましたが、現在は無料で使えるツールはAcrobat Proの体験版のみとなっています。
体験版は有料版と同じ機能をすべて利用することができますが、7日間しか使用することができません。
個人向けのAdobe Acrobatには「Acrobat Standard」と「Acrobat Pro」の2種類がありますが、スタンダードのほうは体験版はありません。
「購入する」ボタンを押すと支払いが発生してしまいますので、間違えないように注意してください。
「Acrobat Pro」は「無料で始める」ボタンから画面に沿って登録を行うと体験版が使用できるようになります。
有料プランへ移行したくないときは、7日間の体験期間が終了する前に、必ず解約手続きを行ってね。解約手続きをしなかった場合、自動的に有料プランに移行して支払いが発生してしまうから注意しよう。
Adobe Acrobatの有料版の種類と料金
Adobe Acrobatの有料版は、個人向けの「Acrobat Standard」、「Acrobat Pro」と法人向けの「Acrobatグループ版」の3種類から選ぶことができます。
各プランの金額と主な機能を簡単に紹介します。
Acrobat standard 1,518円/月 税込 | Acrobat Pro 1,980円/月 税込 | Acrobatグループ版 2,380円/月 税込 (契約数によって変わる) | |
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主な機能 | |||
PDFの表示、印刷、共有、コメントの追加 | 〇 | ○ | 〇 |
PDFにあるテキストと画像の編集 | 〇 | 〇 | 〇 |
文書に記入欄をつくり、記入、署名して送信 | 〇 | 〇 | 〇 |
電子署名の依頼 | 〇 | 〇 | 〇 |
複数の相手に電子署名を一括で依頼 | 〇 | 〇 | |
テンプレートを使ったコンテンツの作成 | 〇 | 〇 | |
Adminツールでチームを管理 | 〇 |
Adobe Acrobatの有料版はPDFをエクセルに変換できるだけではなく、PDFファイルを直接編集することが可能です。
PDFを扱う機会が多いまたは機密性の高いPDFファイルを使うことが多い場合は、有料版のソフトの導入を検討することをおすすめします。
PDFやスキャンデータをエクセルに変換する機能に特化した「Acrobat Export PDF」
PDFやスキャンデータの表をエクセルに変換できればPDFを直接編集する必要のない人や、他の機能はあまり使わないという人はPDFやスキャンデータをエクセルに変換する機能に特化した「Acrobat Export PDF」が便利です。
「Acrobat Export PDF」は、月額220円というお手軽な金額でPDFをエクセルやワードに変換できるプランです。
また、変換するファイル数に制限がないので回数を気にする必要もありません。
フリーソフトは使いたくないけれど、コストもあまりかけたくないという人におすすめだよ。
機能などの詳細は、Adobeの公式サイトAdobe Acrobat Export PDFをご覧ください。
買い切りタイプのPDFの編集ソフトもある
継続的にソフトを使ってPDFの表をエクセルに変換したい場合は、Adobe Acrobatのような「サブスクリプションタイプ」のソフトを購入するか、「買い切りタイプ」のPDF編集ソフトの購入をおすすめします。
「サブスクリプションタイプ」と「買い切りタイプ」って何が違うんですか?
サブスクリプションタイプのソフトとは、決まった料金を月ごとまたは年払いで支払うことでソフトを使い続けられるしくみになっているものです。
サブスクリプションタイプのソフトは、仮に一度も使わなかったとしても毎月支払いは発生してしまいますが、常に最新のソフトを使うことができるというメリットがあります。
余分なコストをかけずに有料のソフトを使う方法はありませんか?
まったく使わない月が多いという人は、買い切りタイプのソフトがおすすめだよ。
パソコンを買い替えたときに新しいパソコンのOSにソフトが対応していなかった場合はソフトの買い替えが必要ですが、基本的に買い切りタイプのソフトは一度購入するとそのあとの費用は発生しません。
機能によって値段に幅がありますが、買い切りタイプのPDFの編集ソフトは4,000円程度で購入できるものもあります。
有料のPDF編集ソフトを使って変換するについて詳しく解説しているので参考にしてください。
フリーソフトを使わずPDFの表をエクセルに変換に関するQ&A
- フリーソフトを使わず、PDFの表をエクセルに変換する方法を教えてください。
-
フリーソフトを使わずにPDFの表をエクセルに変換したいときは、「エクセルのPower Queryで読み込む」、「ワードで読み込み、表をコピー&貼り付けする」、「有料のソフトでPDFをエクセルに変換する」方法から選択することができます。
ただし、Power Queryやワードを使って読み込んだ場合、レイアウトが崩れてしまうことがありますので、必要に応じて修正してください。 - PDFの表をエクセルに貼り付けるとA1のセルに全部貼りついてしまいます。どうしたらいいですか?
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PDFの表の文字を直接コピーしてエクセルに貼り付けをすると、A1のセルにすべて貼り付いてしまうことがあります。
本文でPDFデータの表ををエクセルに変換する手順を解説していますので、参考にしてみてください。
フリーソフトを使わない変換方法をマスターして安全にPDFの表を活用しよう!
無料で使えるフリーソフトは手軽に使える反面、情報漏洩の可能性やサービスが終了してしまうなどのリスクがあります。
PDF内の表だけを活用したい場合であれば、エクセルのPower Queryやワードで変換してコピー&貼り付けをするだけで比較的簡単にエクセルに変換することが可能です。
しかし、データによってはレイアウトが崩れてしまう場合があり、修正が必要になるものもあります。
効率的かつ安全にPDFの表をエクセルに変換したい場合は、有料のソフトの導入も検討してみてください。
最後に、フリーソフトを使わずにPDFの表をエクセルに変換する方法をおさらいしておきましょう。
- 有料版のAdobe Acrobatを使用する
- エクセルのPower Queryエディターで取り込む
- ワードで取り込んだ表をエクセルに貼り付ける
PDFの表をエクセルに変換する方法は複数ありますが、エクセルのバージョンやPDFデータの内容によって最適な方法が変わります。
エクセルのバージョンやPDFの内容に合わせてうまく使い分け、安全な方法でPDFの表を活用してみてください。
表以外のデータを変換する方法やPDFの変換がうまくできないときの対処方法など、PDFをエクセルに変換する方法についてくわしく解説しているこちらの記事もぜひご覧ください。